キャンパスライフ
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卒業式の様子
令和2年度 学位記授与式が挙行されました
令和3年3月20日、久居アルスプラザにおいて、コロナウイルス感染予防対策の元、学位記授与式が挙行され、法経科第1部100名、同第2部77名、生活科学科食物栄養学専攻47名、同生活科学専攻108名、合計332名に短期大学士の学位記が授与されました。コロナ禍ではありましたが、卒業生の内、276名が晴れ晴れとした表情で出席しておりました。
法経科の卒表生には短期大学士(法経)、生活科学科食物栄養学専攻の卒業生には短期大学士(食物栄養学)、同生活科学専攻の卒業生には短期大学士(生活科学)の学位がそれぞれ授与されました。卒業生を代表して学位記を授与されたのは、次の方々です。
法経科第1部 柴垣 こころさん、同第2部 木村 俊太さん、生活科学科食物栄養学専攻 大西 侑希さん、同生活科学専攻 森 早彩さん。
送辞は在学生代表 法経科第1部 髙橋 ひなたさん、答辞は卒業生代表 法経科第2部 樋口 美雲さんが読まれました。
また、食物栄養学専攻の井口 瑞貴さんが全国栄養士養成施設協会から、生活科学科生活・福祉心理コースの奥村 真奈さん日本ソーシャルワーク教育学校連盟から、それぞれ成績優秀者の表彰を受け、学長より表彰状を授与されました。
卒業式の後、三重短期大学体育館にて、卒業記念パーティー(飲食を伴わない)が開催され、卒業生は恩師や友人たちと別れを惜しみました。
学長訓辞
令和2年度 三重短期大学 学位記授与式を挙行しましたところ、公私ともにご多用にもかかわらず、加藤美江子津市議会議長様をはじめ、ご来賓の皆様にご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。
本日、学位記を授与される学生は、法経科第1部100名、法経科第2部77名、生活科学科155名、計332名です。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。保護者、ご家族の皆様も、卒業生の皆さんが無事にこの日を迎えられ、感慨ひとしおのことと思います。心よりお祝い申し上げていたことを、どうかお伝えください。
先週の木曜日3月11日に、東日本大震災から10年を迎えました。今も4万人を超える人々が避難生活を送っておられます。一方、1年前の同じ3月11日は、世界保健機関の事務局長が、新型コロナウィルス感染症の拡大状況を、「パンデミック」と形容した日でもあります。その後、日本でも事態が急速に悪化したことは、皆さんもご存知の通りです。
昨年は学位記授与式を中止し、多くの卒業生が、友人や教員に会えないまま、それぞれの進路に進んでいきました。今年度は入学式を中止し、多くの講義をオンラインで実施することになりました。
本来であれば、ここにおられる皆さんは、学生として最後の1年を、教室や演習室、実験室で学び、クラブやサークル活動、サマフェスや学祭などで、友人や後輩と楽しい時間を共有し、卒業の日を迎えるはずでした。それぞれが残念に思うこと、辛いことの多い1年だったと思います。人と直接会って同じ時間を過ごすことの大切さ、ずっと当たり前だった日常生活の懐かしさを、誰もが再認識する1年になりました。
2年前に皆さんが入学された4月に、私も学長として1年生になりました。現在、全国に公立短期大学は14校ありますが、本学以外すべて男性が学長を務めています。
私自身、学生時代も、現在も、女性であるという理由で、不利益を受けたことは一度もありません。しかし世界経済フォーラムは、2020年度の日本のジェンダーギャップ指数(男女格差指数)が、153か国中121位と過去最低であると発表しています。
先月退任した駐日イギリス大使のポール・マデン氏のインタビュー記事が、新聞に掲載されていました。女性の社会進出が日本に比べて進んでいるイギリスの状況を問われた彼は、イギリスで最初の女性の首相になったマーガレット・サッチャー氏が退任した時のエピソードを紹介していました。
サッチャー首相の後任がジョン・メイジャーという男性に決まった時、ある少年が母親に、「ママ、男の人でも首相になれるの?」、と尋ねたというエピソードです。少年にとって、物心ついたときから首相は女性であり、それが幼い彼の常識であったのです。社会進出の具体例があれば、人々の認識を変えられると、マデン氏は日本の今後を考えるヒントを示しています。
これから皆さんが社会の様々な場面で活躍される時、「前例だから」という理由ですべてを簡単に受け入れるのではなく、新しい在り方を考え、提案し、実践してください。それが、新たな前例となって、世の中の常識を変えていく可能性があります。この1年間コロナ禍の中で学生生活を送り、一人の時間を長く過ごし、新しい生活の在り方について悩み考えた皆さんだからこそ、その力があると確信しています。
明日から皆さんが進まれる道はそれぞれ異なりますが、この2年間の学びを糧に、自信を持って歩んでいただきたいと思います。三重短期大学はいつまでも皆さんの母校です。元気に活躍されている姿を見せに、あるいは悩みを打ち明けに、どうか遠慮されることなく本学をお訪ねください。私たちはいつでも待っています。
そしてこれからは、2万人を超える同窓生の1人として、三重短期大学の今後の一層の発展のために、ぜひ力を貸していただきたいと思います。
皆さんのこれからのご活躍とご健勝を心からお祈りし、私の訓示といたします。
令和3年3月20日
三重短期大学長 村井 美代子
送辞
冬の寒さが和らぎ、陽の光や風の温かさに春の訪れを感じるようになりました。
今日という佳き日にご卒業を迎えられた皆様、誠におめでとうございます。在校生一同、心からお祝い申し上げます。
今、皆様はこの三重短期大学にご入学されてから、本日卒業に至るまでの学生生活を、どのように振り返っていらっしゃいますでしょうか。思い起こされるのは、勉学に励まれた日々でしょうか。それともクラブ活動やサークル活動に邁進された日々でしょうか。ご友人との、かけがえのない日々を思い起こされる方も、いらっしゃるでしょう。皆様一人一人が、この学び舎で様々な経験をされ、この世に二つとない思い出を胸に、今この場に立っていらっしゃることと思います。
とりわけ、今年度は新型ウイルスの影響を受け、嘗てない日々を過ごすことになりました。しかしながら、先輩方皆様が卒業後に自らの道を歩んでゆかれるのは、このような中でも慎ましく、そして力強く、為すべきことを為したために他なりません。予期せぬ環境の変化に見舞われ、数々の制限を強いられようとも、自らに出来ることを見つけ出し、実行し、この学び舎での最後の一年を送られました。我々後輩は、同じ学び舎の先輩方の存在に支えられて参りましたが、それだけでなく、先輩方は我々後輩に、三重短期大学生としてあるべき姿を示してくださりました。
そんな皆様もいよいよ本日、この三重短期大学を巣立ってゆかれます。そのことを思い、我々在校生は感謝の気持ちと共に、寂寥感を深く、感じております。
先輩方皆様が進まれる道は様々でございますが、この三重短期大学で過ごされた日々を礎として、きっと力強く歩まれてゆくことでしょう。それらの道が、夢と希望で満ち溢れていることを、我々一同、心からお祈りしております。
最後になりますが、先輩方皆様のご健康とご活躍を心からお祈り申し上げ、これを以て送辞とさせて頂きます。
本日は、誠におめでとうございます。
令和3年3月20日
三重短期大学 在校生代表
法経科第1部 髙橋 ひなた
答辞
暖かな日差しに、春の訪れを感じる季節となりました。
本日は、私たち卒業生のために、コロナ禍の中でも素晴らしい式典を挙行していただき、誠にありがとうございます。
また、村井学長をはじめ諸先生方、並びに関係者の皆様へ、そして在校生からの心込められた送辞を賜りましたことに卒業生一同、心よりお礼申し上げます。
新生活への不安と期待を抱き、校舎へと足を踏み入れたあの日のことを、今でも昨日のことのように思い出せます。まさに矢のような、それでいて激動の二年間でした。一年生の四月は、慣れるのに必死でした。それでもわからないなりに考え、先輩方、先生方の助力を受けて壁を乗り越え、三重短期大学の生活に慣れていきました。
しかし、そうして一年間を終えた私たちを待っていたのは、新型コロナウイルスによって急変した世の中でした。慣れたはずの大学生活はオンラインと対面講義の入り混じったものとなり、部活動も制限されました。感染への恐怖も含め、入学時よりも膨れ上がった不安の中、例年より遅れて私たちの二年目は始まりました。講義の受け方、就職活動の方法など、全てが様変わりしました。今までの経験、知識が通用しない場面も多々ありました。
しかしそれでも、私たちは学び続けました。先生方の創意工夫、関係者の皆様の助力のもと、感染対策を徹底し、慣れないなりにも手探りで学び続けてきました。そしてその学びの中にはコロナ禍だからこそ得られたものもありました。
そして私たちは今日、三重短期大学を卒業します。新型コロナウイルスの影響が未だ強く在る新生活が始まります。ですが、私たちにできることの本質は変わりません。三重短期大学で過ごした時間と同じように、慎重に手探りで学び続け、より良い社会、より良い未来へと進み続けるしかありません。私たちは、三重短期大学で得た知識、培った考え方、いただいた経験、そして楽しくもあり過酷でもあった思い出を忘れることなく、人生を歩んでいきます。
二年間、本当にありがとうございました。本日ここに御臨席賜りました全ての皆様のご健勝をお祈りし、答辞とさせていただきます。
令和3年3月20日
三重短期大学 卒業生代表
法経科第2部 樋口 美雲